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出願者が思っているより、審査する欧米の教授は推薦状に重きを置きます。内容や形式や必要通数などを知る前に、誰に推薦者になってもらうか、推薦者の選び方に注意が必要です。即ち、誰に推薦状を書いてもらうと合格に有利になるのかを重点的に考える必要があります。
カウンセラーと受講生は一緒に、履修科目・学歴・職歴・活動歴・Statementの内容・プログラム 終了後のCareerなどを考えて、推薦者を選びます。即ち、誰に何をどう内容で具体例を出して書いてもらうかの案分をする必要があります。また、通常、複数の推薦者の候補が考えられますので、推薦者の
などを把握して最適な推薦者を選び出します。また、推薦者に連絡を取り、どう依頼し、処理していくかをカウンセラー一緒に考えます。最初に依頼する時点で問題を抱えると大変です。推薦者になり得る候補は以下の通りです。
まずは教授です。ロー・スクールのLL.M.プログラムの出願には教授からの推薦状が「ほぼ」必須となっています。「ほぼ」と言っているのは、過去に教授からの推薦状が無くても合格した受講生がいました。弁護士であれば司法研修所の教官から推薦状をもらうことが考えられるのですが、会社の法務部員でした。ゼミを取っておらず、その上、一般教科の教授からの推薦状もらえなく、法務部の上司からの推薦状だけでも上位校ギリギリに合格しました。
教授の場合、推薦状を書くにあたり明確なポリシーを持っておられる方もいますので、最初の接触と依頼方法を慎重にしましょう。周りの情報を集めてから一緒にアプローチを考えましょう。学部は違いますが、明確なポリシーで良く知られているのは、元東京大学の経済学部の教授で現一橋大学大学院の教授である林文夫教授です。林先生の推薦状のポリシーです。勿論、気さくな教授も数多くおられますし、以前ほど推薦状に署名することにこだわらない教授も多くなっています。
教授や教官に比べると、同じ事務所のパートナーや先輩、法務部の部長や上司、会社の顧問弁護士などは依頼方法や書いてもらいたい内容など比較的楽です。ただし、かたくなな上司もいます。職場内外に関わらず、推薦状を書いてもらうことで、貸し借りができる可能性がある場合も注意して下さい。出願するプログラムの卒業生からもらうのも良いオプションです。しかし、その卒業生と一緒にプロジェクトに関わったなど、それなりの内容のある接点がないと、推薦状の内容がスカスカになり、かえってマイナスですから注意して下さい。
なお、通常、推薦状は最低2通で3〜4通まで提出できます。ただし、多ければ良いということには決してなりませんから、2通以上提出する場合は良く考えて下さい。ColumbiaもLSACのApplication上では2通Requiredで3通Acceptedと言っていますが、3通目を出すにあたり、Columbiaのウェッブ上で Please do not submit more than two letters. Part of compiling a strong application for admission is determining which two recommenders are best able to evaluate your ability to pursue and succeed in graduate legal studies. In very rare circumstances, applicants may feel they have a compelling reason to submit an additional letter of recommendation.
推薦者の選ぶのに困った場合は無料カウンセリングを受けて下さい。
Application (出願願書)やTranscripts (証明書)をLSACを通じて送るように、推薦状もLSACを通じて送ります。LSAC CASにすでに登録しており、かつ、推薦者がすでに決まっていることを前提とします。処理方法は以下の通りです。Directionsを熟読して下さい。
Applicationの欄でも説明しましたが、 願書を提出するにあたり上位校の中でHarvardはLSACを利用を利用していません。
HarvardはオンラインからでもPDFのPaperでも推薦状を提出することができます。詳細は受講生サイトでご覧になれます。
推薦状の内容ですが、まず、推薦状作成依頼用紙(Letter of Recommendation Form)のDirectionsを熟読しましょう。
LSAC (PDFの推薦状依頼用紙から抜粋)
The person named above is applying for admission to the graduate LLM or other comparable advanced law degree program of one or more participating law schools and is requesting that you provide a letter of recommendation. Law schools view such letters as critical parts of their overall evaluation of each applicant, and we appreciate your willingness to participate. In writing your letter, please provide a frank assessment of the applicant’s academic abilities and suitability for graduate legal studies. In doing this, it can be very helpful to include information on or an assessment of the following: how well you know the applicant and in what capacity; the overall quality of the applicant’s academic record; the applicant’s oral and writing skills; the applicant’s maturity, character, and leadership ability; the applicant’s capacity for innovative or creative thinking; attributes that distinguish the applicant from other promising contemporaries; the applicant’s career aspirations, and the likelihood of the applicant achieving those aspirations; the applicant’s professional achievements and potential, if applicable; and the applicant’s fluency in written and spoken English, if applicable.
推薦者へのDirectionsを読むと「何」を「どう」書いて欲しいのか見当が付くと思います。
注意しなければならないのは、Personal Statement(PS)に書いたこととLetter of Recommendation(LOR)に書いてあることに齟齬です。PSには、必ず、「私は大学当時山田太郎教授の民事訴訟法のゼミで〜」といったAcademic Backgroundを記したパラグラフや「最初に扱った国際案件は日本の大手通信企業が米国の企業を買収でした。その案件は独禁法の〜に問題があり〜」などのようなProfessional Backgroundを含んだパラグラフがあります。PSで言ったこととLORで言ったことが違うという訳にはいかないのです。
カウンセリングの指導で説明したように、履歴の棚卸→PS→LOR→CVの順でドラフトを作るのは、それらの齟齬を回避するためです。
具体的な推薦状の書いてもらい方、必要なパラグラフ、LL.M.の推薦状で必ず押さえなければならないポイントなどをカウンセラーが最初に説明をします。
追記
入学審査における推薦状の重要性
推薦状の重要性は日本の教育制度で大学進学した人には、なかなか納得できないと思います。日本人の高校生が学校からの推薦状をもらうのは推薦入学や学校推薦の時ぐらいですからね。
例えば、Harvard Collegeに出願するときは2通の推薦状が必要で、Dean of Admissions & Financial Aida, Harvard CollegeのWilliam R. FitzsimmonsはNew York TimesのインタビューにFaced with more academically qualified applicants than places in the freshman class, our admission officers review the two required teacher recommendations and the counselor report with great care, often commenting on them in writing on “reader sheets” in each application. We often project the recommendations themselves onto large screens so that all members of the Admissions Committee can see them during the subcommittee and full committee review processes in February and March. [ 出典 ]
ですから、欧米人は高校生の時から推薦状の重要性を知っており、かつ、誰にどういう内容で書いてもらうなどのポイントを熟知しています。
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